たちごけworks

スバル・サンバーいじりがメインの、にわかメカ好きブログ


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タイロッドエンドブーツ交換


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作業日:2021/09/12

走行距離:174,875km

 

ウチのサンバーさんが翌月頭に車検の満了日を迎えるにあたって、継続検査のためにあちこち点検してみたら、定番のタイロッドエンドブーツ破れを発見しました。

 

ここは破れて中のグリスが出てたりすると、車検には絶対通らないらしいので、修理することにしました。

 

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まずはフロントのジャッキアップ。

 

アンダーカバーを外します。

 

アンダーカバーは大小3つほどついていますが、見えているボルトを外していくと割と困らずに外せると思いますので割愛(写真を撮るのを忘れただけとも言う)

 

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タイロッドエンドブーツというのは、この部分のゴムのカバーのことで、車体中央部のこの位置の2つと、この位置からタイヤ側に伸びるバーの反対端(タイヤ端)にもそれぞれあるので、合計4つあります。

 

今回は4つの内、車体中央の2つと、右前輪部の合計3つが破れていたので、ついでだし全部一緒に交換しました。

 

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アンダーカバーは外したのですがちょっと作業スペースが狭いです。

 

作業スペース確保のために、↑画像の中央に見える白いバー(ドラッグリンク)を、その先のステアリングギアボックスから切り離してみます。

 

切り離しの際に矢印のブーツカバーが邪魔なのでまずこれを取り外します。

 

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ブーツカバーは、ギアボックス側のバンドを緩めて外します。

 

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ブーツカバーが外れたら、ドラックリンクのギヤボックス側の結合を分離します。

 

このボルトは、ナットだけ回しても共回りしないような形状になっているので、下側のナットだけを回して外します。

 

締付時トルクはけっこう硬いめで

<59±10N・m>

となっています。

 

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ドラッグリンクが外れたら、ようやく本命のブーツ交換です。

 

まずはキャッスルナットから割ピン(コッターピン)を抜くことから始めます。

 

広げられた割れ端をラジオペンチなどで伸ばし、曲がり端方向に押し出します。

 

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たぶん割れ端から押すだけでは素直に出て来はしないので、曲がり端をペンチでつまんでグワッと引っ張り抜きます。

 

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割ピンを抜くと、キャッスルナットは通常のナットと同様にソケットレンチ等で緩めることができますので、緩んだら、ナットの頭とボルトの頭がツライチになる位置でナットを停めます。

 

こうしないと、ボルトやキャッスルナットのネジ山を、後で紹介するタイロッドエンドプーラーの爪で押しつぶしてしまう恐れがあるからです。

 

実際僕はキャッスルナット側のネジ山をつぶしてしまいましたが、幸いタップでなんとか修正できました。

 

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タイロッドエンドプーラー。

 

センターレバーなどからタイロッドエンドを押し外す工具です。

 

タイロッドエンドは非常に硬く固着しているので、こういったツールが無いと、とてもめんどくさいことになります。

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二股の爪の部分をブーツとセンターレバーの間に押し込み、もう一方の爪をキャッスルナット側に当てて、プーラーのお尻のボルトを締め込んでいきます。

 

するとそのうちバキッ!と音がして、タイロッドエンドが外れます。

 

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タイロッドエンドが外れたらキャッスルナットを外す前に、大きめのマイナスドライバーか何か平たいもので、ブーツの縁をコジて浮かせておきます。

 

ブーツの縁を全周浮かせられたら、キャッスルナットを外し、タイロッドエンドをセンターレバーから分離させます。

 

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センターレバーから分離したタイロッドエンドは、ディアス系スーパーチャージャー付きの場合、ちょうど良い場所にスタビライザーが付いていますので、これに引っ掛けると作業が楽です。

 

ただ、この状態でロッド自体に荷重をかけるような作業(は、今回はありませんが)をしてしまうとロッドが曲がるおそれがありますので、十分に注意です。

 

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お待ちかね、ブーツの中身です。

 

汚く濁ったグリスが付いていますので、これをウエスか何かで拭き取ります。

 

ネット情報を拝見していると、

 

・新しいグリスが馴染むまで時間がかかるから、古いグリスは最後までは取り切らない【全部取らない派】

・万が一、古いグリスと違う種類のグリスを使ってしまうと化学変化等でグリス成分が変質していまう恐れがあるので、古いグリスは全部除去する【全部取る派】

 

と意見が分かれているようですが、僕は、化学変化などは無いとは言えないケド、新旧のグリスが混ざっていきなり急激にグリス性能が劣化するようなことにはならないんじゃないかな~という気がします【親・取らない派】。

 

だからボールジョイント部をグリグリして最後の一滴まで取る、という感じではありません。

 

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ちなみに今回使ったグリスはコレ↑

 

一応メーカー指定のグリスってあるんでしょうケド、割とどこの情報でも使っているグリスは様々です。

 

ということで、僕はホームセンターで説明書きを読んで、これが良いかなと思えるものを買ってきました。

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表面をきれいに拭き上げて、摺動部にグリスを盛ります。

 

割とたっぷり目に付けたような気がします。


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破れたタイロッドエンドブーツです。

 

これだけ破れれば、そらグリスもはみ出してきよりますわ。

 

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新品ブーツ、純正品です。

 

部品番号:34025TA000

価格:

 

 

 

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割ピンは近所のホームセンターで購入。

 

25㎜ではちょっと長めだったので、20㎜くらいが良かったかも。

 

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グリスを盛ったら新しいブーツを被せ、最後にブーツの縁を基部に被せます。

 

30㎜のソケットとか、塩ビパイプとかがジャストフィットらしいですが、手元になかったので、ウォーターポンププライヤーでちょっとずつ押し込んでいきます。

 

ゴム製品に対して、この方法はできるならやりたくはなかったのですが、背に腹は代えられず。

 

次回に備えて塩ビパイプくらいは用意しておこうと思います。

 

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ブーツの取り付けが完了したら、そのままセンターレバーにあてがい、上からキャッスルナットを締めていきます。

 

キャッスルナットの締付トルクは

 

24.5~30N・m

 

ですが、規定値の範囲内以内で締め付け後、60°以内の増し締めで割ピン孔とキャッスルナットの窪みを合わせて、割ピンを差し込みます。

 

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最後に割ピンの先を開いて抜け止めをして完了です。

 

どうでもいいことですが、割ピンって左右に開くものだと思っていました。

 

今回交換した場所は4ヶ所ともすべて縦と言うか上下に開かれていたので、自分もそれをまねてそうしたのですが、なんとも違和感がぬぐえません。

 

自分の思い込みなんでしょうかね…。

 


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