たちごけworks

スバル・サンバーいじりがメインの、にわかメカ好きブログ


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ブレーキシュー交換・サイドブレーキ調整


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作業日:2019/09/04

走行距離:171,375km

 

サンバーはリアブレーキがドラムブレーキなんですね。

 

と言うか、一般的にもリアはドラムって車は多いそうです。

 

今回はそのドラムブレーキの中にあるブレーキシューを交換していきたいと思います。

 

*以下の作業は自身や他の人の命に関わる部分の作業になりますので、参考にされる際は自己責任でお願いします。

当方では一切の責任を負い兼ねます。

 

基本的にフロントブレーキと比べて、制動力がかかりにくいのか、減りは遅いようです。

 

T系サンバー(TT、TV、TW)は後輪制動が弱いというのもよく耳にしますが、それも関係しているのかもしれません。

 

手元にある、走行距離約11万キロ以降(現在17万キロ台)の整備記録には、交換の記録は無し。

 

ひょっとすると、もう二度とこの作業をすることはないかもしれませんね(笑)

 

 

では早速作業を開始していきます。

 

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まず前輪に輪留めをして、後輪をジャッキアップし、リジッドラックをかけてタイヤを外します。

 

タイヤを外したら、サイドブレーキを解除しておきます。

 

これはサイドブレーキが、手動で後輪ブレーキを作動させる仕組みになっているからで、サイドブレーキを引いたままだと、後輪ブレーキがかかったまんまになってしまい、↓のブレーキドラムが外れなくなるからです。

 

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ブレーキドラム(外側のカバー)を取り外しますが、たいていの場合なかなか外れません。

 

なので、ホイールを固定するハブボルトの付近にあるネジ穴2か所を活用します。

 

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これにサイズの合う、ちょっと長めのボルトを差します。

 

これを交互に回してねじ込んでいくと、

 

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ブレーキドラムが少しずつ浮いてきて、取り外せるようになります。

 

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ブレーキドラムを取り外した状態がコチラ。

 

まだハブ(ボルトが4本出ているプレート)が邪魔っちゃ邪魔ですが、これ以上は面倒だし、この状態でも作業はできますので、今回はこのままで。

 

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長いスプリングが2本ついています。

 

ハブの上側と…

 

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ハブの下側です。

 

これらのスプリングは、油圧によって外方向に広げられたブレーキシューを元の位置に戻すためのリターンスプリングです。

 

スプリングの向きと、先端のフックをはめ込む位置を覚えてから外します。

 

スプリングを外すときはスプリングフックなどの工具があれば、作業性がものすごく向上します。

 

ペンチだけだとしんどいです。

 

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いよいよ、ブレーキシューを外していきます。

 

四角い板の部分がシューホールドスプリング、真ん中の黒い部分がブレーキ本体の裏側から差し込まれているシューホールドピン(アンカーピンとも言います)になります。

 

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シューホールドスプリングは普通のバネの形状をしているものもありますが、サンバーは金属の板をくの字にまげたものになります。

 

赤い斜線の部分をいったん奥側に押し込みながら…

 

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ラジオペンチなどでピンをつまんで90度ひねって、スプリングの穴からブレーキ本体(バックプレート)の裏側方向に抜きとります(ラジペンがサビッサビなのは気にしない(笑))。

 

これでバックプレートからブレーキシューが取り外せるようになります。

 

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ちなみに車体方向で言うと後ろ側にあたるブレーキシュー(トレーリングシュー)には、サイドブレーキのワイヤーがつながっています。

 

これを取り外さないことにはトレーリングシューは取り外せません。

 

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運転席のサイドブレーキを解除してから、↑の写真のスプリングを車体側に引っ張り、赤マルの部分に余裕ができたら、②の方向にくるっと回すと外れます。

 

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パーキングレバーとシューをつなぐスプリングを外します。

 

これもスプリングをかける位置を覚えておきます。

 

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次にアジャスターレバー(上側矢印)とパーキングレバー(下側矢印)を取り外すために…

 

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このストッパー(クリップ?)を外します。

 

これは再利用しませんので、アジャスーレ バーやパーキングレバーを傷つけない範囲で、力ずくで外します。

 

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今回は、性能の善し悪しは分かりませんが、FCマテリアル(旧東海マテリアル)製のシューを用意。

 

先ほど外したアジャスターレバー、パーキングレバーを取り付けます。

 

 FCマテリアル製

・リーディング側品番:SN9928-10(リーディングシュー×2)

・トレーリング側品番:SN9928-20(トレーリングシュー×2、ストッパー×2)

 

 純正(左右のリーディング・トレーリングがセットになっているようです。)

・品番:26694TC000 ブレーキシューリペアキット,リヤ(4580円/1セット)

 ※純正ではストッパーのみでも設定がありました

・品番:26243KA000 クリップ,リヤブレーキA(30円/4個)

 

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各シュー、スプリング類を取り外したら、サラッとブレーキ内を清掃します。

 

ブレーキダストや古いグリスを落とします。

 

ブレーキダストは体に良くないそうなので、吸い込まないように注意です。

 

清掃が終われば、シューの台座の金属部分が当たる赤マルの部分に新たにブレーキ用のグリスを塗布します。

 

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この赤丸と、シュー台座の下部が当たる矢印の部分にも、グリスを塗布します。

 

リーディング側だけ書きましたが、トレーディング側も同様にグリスを塗布します。

 

ちなみにあんまり多量のグリスをべったりと付けてしまうと、組み付け時にシューの制動面にグリスがついてしまうので注意です。

 

自他の命に係わる部分ですので、慎重に。

 

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それでは組み付けです。

 

トレーディング側のパーキングワイヤーの取り付けを忘れないように。

 

取り外した時と逆手順ですべてのパーツを取り付けていきます。

 

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清掃前の写真で恐縮ですが、シューの上端はホイールシリンダーから出ている二股のピストン部にかけます。

 

トレーリングシューの上側スプリングは赤マルの位置にかけます。

 

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リーディングシューはこの位置にスプリングをかけます。


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シューの下端は赤いコの字部分の内側に当て、下側のスプリングは赤マルの位置にかけます。

 


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ドラムブレーキのシューの開き度合を維持・調節するアジャスターです。

 

ちょうど上側の長いスプリングの裏辺りに取り付けますが…

 

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分かりますかね、取り付け位置は、トレーリング側はここ。

 

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リーディング側はココ。

 

アジャスターは内側にねじ切りがしてありますので、くるくる回すと伸びたり縮んだりします。

 

両端の引っかかりが落ちない程度まで伸ばしてセットします。

 

切り欠きの半分くらいずつ噛みあうぐらいでどうでしょうか。

 

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ブレーキドラムを奥までしっかりとかぶせます。

中のシューの設置がズレているとしっかりとハマりませんので、調整しながら奥までしっかりと押し込めるようにします。

 

ブレーキドラムがしっかりと押し込めたら、一度ブレーキをゆっくり踏んで、センターを出します。

 

そのあと、ドラムを手で持って回転させます。

 

サンバーは後輪駆動車ですので、FF車の様に軽い力でクルクル~とは回りませんが、ドラム内のシューが擦る音が聞こえれば、とりあえずこちらのブレーキは一旦終了。

 

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もし、シューの擦れる音が聞こえなければ、ブレーキドラムを外して上の赤矢印のアジャスターのギアをマイナスドライバーか何かで上から下にちょっとずつカリカリと回します。

これを回すことによってアジャスターが伸び、シューがちょっとずつ開かれていきます。

 

一旦ドラムをはめて、また手で回し、シューが擦るかどうかを確認します。

 

まだシューが擦る音がしないなら、もう一度ドラムを開けてカチカチします。

 

これを音が鳴るまで繰り返します。

 

ちなみに一気にカチカチし過ぎると、シューが開きすぎてドラムが入らない~ってことになりますので注意が必要です。

 

これでシューを擦る音が聞こえてくれば、一旦これで終了。

 

同じ要領で反対側のブレーキシューを交換できたら、最後に仕上げです。

 

 

 

 

※以下はどこかのブログで見た方法ですが、自分の車はこの方法でディーラーのサービスの方からOKをもらったので、全くの不正解というわけではないと思われます。

 

まず運転席でサイドブレーキ を2ノッチ引きます。

 

カチ、カチ、と2回、音が鳴ればそこで引くのをやめます。

 

その後、ブレーキドラムを手で回して、今度はドラム自体が回るようなら、上記と同じ要領でアジャスターを伸ばして、シューを広げていきます。

 

これを繰り返して、ドラムが手で回らなくなれば終了。

 

反対側のブレーキドラムも同様に調整して、終了です。

 

 

ドラムブレーキはバネやらピンやら、どうも複雑そうで今まで作業を敬遠していましたが、やってみると意外と簡単で、またドラムブレーキの構造の理解も深まりました。

 

文頭にも書きましたが、シュー自体の減りが遅いようなので、今後この作業をすることが発生しえるのか分かりませんが、もし作業することがあればもっと手際よくできそうな気がします。 

 

 

 

 ピットワークからも出ていました。

 

どこのメーカーが良いのかは分かりませんが、購入の際は型番をしっかりと確認してくださいね。

 

 

 こんなケミカルも必要です。


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