イグニッションコイル根元(デストリビューター跡)のシール交換
作業日 2021/09/19
走行距離 174,886km
以前、目立ったオイル漏れとして、オイルエレメントの土台部、オイルクーラーからのオイル漏れの修理をしました。
オイルクーラーからのオイル漏れはそこそこ酷くて、拭っても翌朝にはガレージの床にポトポトと垂れてくるような状態でした。
今回のオイル漏れは、エンジンとミッションの接合部やオイルパンの下側のボルト周辺に滲みがあり、少量の滴ができている状況で、
コイツはまさか!
あの悪名高いサンバーの持病のひとつ、クランクシャフトのリアオイルシールなのか⁉︎
ついにミッションを分離するのか⁉︎
とは思いましたが(否、十中八九そうなのだろうけど)、実はもう一ヶ所、雫になってる場所がありまして、それがエンジンとイグニッションコイルの間のパーツの部分。
このへんです。
この部分。
拡大して見ると…
こんな感じ。
まだ床に落ちたりはしていませんが、雫になっています。
これはおそらく、「K系時代にあったデストリビューター跡を封している部分」のシールからだと思います。
これも距離を走ったサンバーの定番オイル漏れ場所のようですね。
ミッションとエンジンの接合部のオイル滲みは、実はこの場所から漏れたオイルが伝っただけでした〜…なんて結果だったら幸せなんだけどなーとか思いながら、修理をしてみました。
まずイグニッションコイルからプラグコードを外します。
ちなみにプラグコードの刺さっている順番は、上から4番→1番→2番→3番の順番です。
次にイグニッションコイルを外すので、その前に刺さっているカプラーを2個外します。
このカプラーは割と簡単に抜けました。
次は2つのイグニッションコイルの間、奥側にある、このM8ボルトと…
その下方、遮熱板手前にあるこのM8ボルトを外します。
それからイグニッションコイルのプレート手前側にあるこのM6ボルトを外すと、
イグニッションコイルが遮熱板ごと取り外せます。
次にこのオイル汚れの激しいステーを、M6ボルト2本を抜いて取り外します。
このステーの裏側が漏れてるのに、何故か反対側のこの場所がやたらと汚れています。
やっぱりこの奥にあるクランクシャフト・リアオイルシールから漏れたオイルが伝ってきてるんやろか?
ボルトが抜けたら、多少固くハマってますが、ステー兼フタを前後に回しながら取り外します。
取り外した中身はこんな感じで汚いので、パーツクリーナーなどを含ませたペーパーウエスでオイル汚れなどを軽く掃除してやります。
こちらも汚い…
同様にできるだけ綺麗にしてやります。
綺麗になったら、新しいシールにエンジンオイルを薄っすら塗って装着。
今回の交換部品。
部品名:RING-DIST
部品番号:22176KA051
逆手順でエンジン側に取り付けていきます。
各ボルトの締め付けトルクはそんなに強くない。
M8ボルト:19±2N・m
M6ボルト:8±2N・m
ちなみに2個のイグニッションコイルにそれぞれ刺すカプラーは、上がグレー、下が白のカプラーになります(平成12年式TW1)。
これで作業は完了です。
数日間様子を見ましたが、ここからのオイル漏れは止まったようです。
ただ残念ながら、冒頭のミッションとエンジンの接合部からのオイル漏れは今のところ止まってません。
どうしたものか…
クーラント補充&エア抜き
作業日 2020/09/21
走行距離 173,469km
オイル関連に引き続き、今回も以前から気になってた件をやってみました。
クーラントの補充と、ウォーターラインのエア抜き作業でございます。
サンバーのクーラント交換は、車体前部にあるラジエーターから車体後端にあるエンジンまでの距離が長いので難しい(めんどくさい)という話はよく耳にしますので、なかなか腹を決めるのに時間がかかりましたが、ようやく着手できました。
ラジエーターとリザーブタンクは助手席下にありますので、バッテリー関連と同様に、助手席を後ろに倒して樹脂製のカバーを外せばアクセスできます。
この黄色いキャップがリザーブタンクのフタで、その下にタンクがあります。
…が、上からではタンク内の様子がよく分かりません。
自分のサンバーだけでしょうか。
おっと、車体を水平にするのを忘れていました。
正確とは言えないですが、だいたい水平に。
車底部に潜り込んで、車体下からリザーブタンクを見たところ。
タンクが劣化しているのと、内部の汚れ?でライトを当ててみないと残量が分かりません。
……。
なんか中身の汚れは見えるんですが、肝心のクーラントが全然見当たりません。
水か、超絶薄まったクーラントかでも入っていないのか!と思って揺すったりもしてみましたが、どうやら全くのカラのようです…(汗)
ということで、またしても男前モノタロウ製。
LLC(ロングライフクーラント )の希釈タイプ。
色は緑をチョイス。
希釈割合は−15℃対応のクーラント30%:水70%でいこうと思います。
4Lのポリタンク?と計量のためのビーカーを用意。
30%希釈のLLCを作りました。
今回はリザーブタンクが空なので、まずはラジエーターの方に30%LLCを入れていきます。
ちなみにリザーブタンクの中にLOWレベルでもLLCが残っていれば、リザーブタンクの方へ直接LLCを放り込めばいいらしい。
ラジエーターキャップ(オレンジの丸いステッカーが貼ってあるキャップ)を捻って取り外します。
LLC注入用の器材「ファンネル」のセットの中に付属している、ファンネル接続用のラジエーターキャップの中から、元々付いていたラジエーターキャップと形状の合う物をチョイスし、ラジエーターに取り付けてファンネルを接続します
2Lのペットボトルをカットして似たような形状の器具を作ってる方もおられますが、自分は工作が下手なので、時間と労力と確実性をお金で買ってしまいました。
さて、まずはクーラントのエア抜き用のチューブのキャップを外します。
チューブはエンジンルーム、バッテリー横、ヒーターコア横の3ヶ所あります。
本来なら、①エンジン側、②バッテリー側、③ヒーターコア側(だったかな?)という順に、一か所ずつエア抜きをしていくといいらしいです。
自分はそのことを忘れて、いきなり全部のチューブの栓を抜いてしまいました。
以下は、チューブの位置になります。
エンジンルームのエアクリボックスにつながるブローバイのホースの上あたりに、クリップで止まったチューブがあります。
栓がされているのですぐに分かると思います。
次にバッテリー側のチューブ位置です。
バッテリーとメインヒューズの間にある、キャップが付いたゴムホースがそれです。
最後に運転席の左足の足元にあるヒーターコア部。
黒い樹脂製のカバーがされていますので、プラスネジを3ヶ所外します。
樹脂製カバーは足元にコードの束が這っていますので、外しにくいです。
上手いことコードをよけてカバーを外すと、ヒーターコアの金属製パイプが出てきますが、その一部にゴムのキャップが被さった突起があります。
それがヒーターコア側のエア抜き位置です。
これらの位置にそれぞれ、サイズの合う延長チューブを差し込んで、その先にペットボトルやタライなど、水受けを設置します。
エンジン側。
バッテリー側。
ヒーターコア側。
ヒーターコア側はちょっと太めの径のチューブが必要です。
自分はこの3ヶ所を同時に開けてしまったので、作業中、水受けがあふれていないかの様子見のためにやたらと車の周りをグルグルと回る羽目になってしまいました。
ファンネルにクーラントを入れ込んでいきます。
ファンネルの真ん中に棒のようなものが立っていますが、これはファンネルの底にあるクーラントが通る穴の栓になっています。
デフォルトではこの栓は穴に落ち込んだ状態、つまり栓が閉まった状態なので、クーラントをファンネルに入れても、ファンネルに溜まっていく一方です。
この栓を引っ張り上げると、ボコボコと気泡を上げながら、クーラントはラジエーターに吸い込まれていきます。
多少の時間差の後、各部のエア抜きチューブから泡ブクと一緒に、新しいクーラントに押し出された古い……クーラント?のハズのものが出てきました。
なんか色がすごく薄い…。
エンジンルームから出てきたのも、最初は濁った水のような薄い色でした。
他の場所の作業に気を取られている間に、大量に新しいクーラントが出てきてしまっていました。
もったいない…。
ヒーターコアのところも、(写真を撮り忘れていましたが)同様な感じでした。
全てのエア抜きチューブからエアが出てこなくなったら、ラジエーターキャップのところを満タンにして、ラジエーターと各エア抜きチューブのキャップを閉じます。
リザーブタンクもFULLの位置まで入れて…
エアコンスイッチをオフにして暖房をMAXにして、エンジンを約1分間かけます。
エンジンを切り、もう一度、エア抜き作業を行なってから再度エンジンをかけます。
今度はラジエーターファンが回るまで続けるそうです。
ということで、エンジンをかけてアイドリングで30~40分くらい様子を見ました。
が、いつまで経ってもラジエーターファンが回る様子はありません。
夏場はウィンウィン回ってたんですが。
壊れたんでしょうか。
それとも冷却性能が回復して必要がないから回らないのでしょうか?
水温計もずっとこの位置です。
エアコンの吹き出し口からはずっと暖かい温風が出てきています。
よく分かりませんが、リザーブタンクのクーラントの残量だけとりあえず確認して、これで終了としました。
2021/09/26 追記
その後約1年間走行しました(走行距離はホントに大したことありません)が、こんな適当な作業にも関わらず、水温的には特に問題なく経過しています。
オーバーヒートどころか、水温計の針も半分チョイ下から上がったことはありません。
たまたまかも知れませんが、どうやら作業自体は上手くできていたようです。
良かった良かった(#^^#)
オイルレベルゲージ対策品?
作業日 2020/09/20
走行距離 173,469km
サンバーのオイルレベルゲージは、ゲージの先端に開けられた2つの穴を目安に、オイル量を測ります。
この穴のせいで、穴付近の強度がおち、先端が折れ、最悪の場合オイルパンに落ちてしまうという、トラブルがあるそうです。
今のところ、ウチのサンバーさんのレベルゲージは先端の曲がり等も無く、特に今すぐ折れそうな感じでもありませんが。
でも折れると聞いたら、ただでさえ古い車なんで不安になります。
ということで、最近流行(?)の対策品に交換してみました。
モノタロウで買ったら、こんなでっかい箱にこれ1本入れられて送られてきました。
品番:11139KA300
当然ながら長さは旧品と同じ。
途中の捻じれが無くなり、先端だけに。
色もなんか違う感じで、素材が違うんでしょうか。
銀色から黒へと変わりました。
対策品はLOW-FULLの位置に、穴ではなくポンチが打たれています。
ただポンチが打たれた位置が、2ヶ所とも従来品とは異なって、後端側(把手側)に若干移動しています。
これではオイルを入れる量が多少増えてしまうんだケド、良いんだろうか?
ということで、ちょっと調べてみました(所詮、素人調べなんで、信頼性は期待しないでください)。
すると、どうも下記の様になってるようです。
従来型(A~C年改)
部品名:ゲージ アセンブリ,オイル レベル
部品番号:11139KA270(互換品11139KA271)
価格:950円(互換品770円)
従来型(D~K年改)
部品名:ゲージ アセンブリ,オイル レベル
部品番号:11139KA271
価格:770円
対策型?(L~N年改)
部品名:ゲージ アセンブリ,オイル レベル
部品番号:11139KA300
価格:770円
自分のサンバーさんはB年改なんで、本来のゲージのタイプは部品番号(下3桁)270のものになります。
その270の互換品が271。
また諸先輩方のブログ等を拝見すると、271と(よく対策品と呼ばれている)300が、どうやら互換性がありそうです(穴とポンチ位置が同じ位置のようです)。
ということは270と300も、基準位置は違えど、互換性があると思ってよさそうな感じがします。
実物を見ての確認はしていませんが、270→271になった段階で、LOW-FULLのマークは後端側(把手側)に移動されていたんじゃないでしょうか。
ということで、問題無し!と自分の中で勝手に結論づけました。
オイル交換では対策品ゲージでFの位置までオイルを入れることにしました。
もし参考にされる方は、自己責任でお願いします。
万が一、エンジンに不具合が出ても責任は持てませんヨ〜。
終わり。
オイルクーラーシール交換
作業日 2020/09/20
走行距離 173,469km
けっこう前からオイルエレメント(オイルフィルター)辺りから、滲んではポタッ、滲んではポタッとオイルがじんわりと漏れてきていました。
何やろなーと思ってネットで色々と検索してみたところ、どうやら水冷式のオイルクーラーとエンジンの接合部からのオイル漏れが怪しいということで、オイル交換ついでに、この部分のシール交換も実施することにしました。
画像は一部、先日のオイル交換の記事と被ってますがご容赦ください。
まず後輪側をジャッキアップして、ウマを掛け、右後輪を外します。
タイヤ止めを忘れずに。
外したタイヤは車体下に入れ込みます。
ボルト2本、ナットを1個外して、タイヤハウス内の樹脂製カバーを、知恵の輪みたいにして外します。
樹脂製カバーが外れたら、オイルエレメントが頭を出しますので、これも外します。
エレメントを緩めるとオイルがドバーッと出てきますので、要注意。
オイルクーラーを外すには必ずエレメントを外す作業がいるので、オイル交換のタイミングまで修理を引っ張っていました。
オイルクーラーには、当然のことながらウォーターラインのホースが付いています。
このホースを外すと、作業後にウォーターラインのエア抜きをしてやる必要があるので、どうにかホースを外さない方向で作業ができないかと思い、ちょっと考えてました。
とりあえずオイルエレメントのネジと同軸一体になっている、オイルクーラーの固定ボルトを外します。
24mmのディープソケットがあれば一撃です。
角度深めのメガネレンチでもイケるそうです。
オイルクーラーをエンジンとの接合部から剥がします。
心配していたウォーターラインのホースは繋げたままでも何とか行けそうでした。
接合面に乗っかってる茶色のOリングを、ピックツールか何かで取り外します。
こちらが新品のOリング。
部品名:
部品番号:21370KA010
価格:
色が黒に変更されています。
取り外した茶色のOリングと比べて厚みもあります。
これを、外した茶色いOリングと入れ替えて、オイルクーラーを元の位置に戻します。
ボルトを規定トルクで締め付けてシールの交換自体は完了。
締付トルク 25±3N・m
ここからオイルエレメントを取り付けて、オイルを規定量入れたら、一連の作業も完了です。
オイル交換、オイルエレメント交換についてはこちら↓
tachigoke-works.hatenablog.com
tachigoke-works.hatenablog.com
作業後の1〜2週間、様子を見ていますが、今のところ、オイルクーラー付け根からのオイル漏れは治ったようです。
ただもう一ヶ所、漏れているところがあって、ちょっとヤバげなところなので、どうしようか思案中です。
今回のネタはこれでおしまいです。
エンジンオイル・エレメント交換(2回目:ちょっと詳しく書いてみました)
作業日 2020/09/20
走行距離 173,469km
エンジンオイルとオイルエレメントの交換作業は、今回で2回目になりますが、今回は前回の記事(↓)より詳しめに書いてみようと思います。
tachigoke-works.hatenablog.com
前回オイル交換をしてから約9ヶ月になりますが、その間の走行距離が約2000kmチョイという、驚異の少なさ。
走行距離3000km毎にエンジンオイルを交換して大事に乗ろうと思っていましたが、思ったより距離が伸びずにこの有様。
と言うことで、半年以上ぶりにオイル交換をしていきたいと思います。
ちなみに整備解説書では、エンジンオイルの交換時期については
・標準的な使用の時:10,000Kmまたは6ヶ月の早い方で実施
・シビアコンディション時:5,000Kmまたは3ヶ月の早い方で実施
となっていますが、標準的以下の使用時は15,000kmまたは9ヶ月の早い方で、とかの基準は無いもんでしょうかね。
さてまずは暖気運転。
数分エンジンをかけて、熱でオイルを柔らかくします。
暖機運転が終われば、車体の後ろ側をジャッキアップしてウマをかけ、右後輪を外します。
タイヤを外すのは、今回はオイルエレメント(オイルフィルター)の交換もするので、その下準備の為です。
外したタイヤは車体の下に入れて、ウマが外れた時の万が一に備えます。
地面にオイル受けのタライを置いて、エンジン底部のエンジンオイルのドレンボルト(14mm)を外します。
地面に置いているオイル受けのタライはドレンボルトの真下〜前よりに配置します。
サンバーのドレンは前向きに開口していますので、ボルトを外すと廃オイルはオ◯ッコみたいに(失敬!)前方向に飛び出します。
外したドレンボルトはパーツクリーナーで綺麗に洗浄し、ワッシャーを新品に交換します。
ワッシャーは山になっている方がオイルパン側、平らな方がボルトの頭側になります。
オイルがだいたい抜け切り、ドレンボルトのワッシャーを交換したら、ドレンの周りのオイル垂れをウエスで拭き取り、ボルトを閉めて、周囲をパーツクリーナーで綺麗にします。
締める強さは、39N・m(整備解説書より)。
感覚的には工具でキュッとするくらいの感じ(アナログ感)。
…ちゃんとトルク管理お願いします(^^;)
次はオイルエレメントを取り外します。
赤マルの位置のボルトと車底部のダイヤゴナルメンバー(サブフレーム)に固定されている矢印部分にあるナットを外します。
ボルトとナットを外すと、リアショック周りの樹脂製カバーの固定が外れますので、カバーをこねくり回しながら取っ払います。
するとオイルエレメントが顔を出します。
一般的にはオイルエレメントは、オイル交換2回に1度のペースで交換する消耗パーツですが、前回の交換時にワコーズのECP(遅効性のエンジン内部洗浄剤)を入れたので今回も交換します。
ちなみに整備解説書上は
・通常的な使用の時:10,000Kmごと
・シビアコンディション時:5,000Kmごと
となっています。
つまり、オイル交換ごとにエレメントも毎回変えなさいよ、と言ってます。
オイルフィルターレンチ。
オイルエレメントの頭に被せて、ラチェットやスピンナーハンドルを差して使います。
自分はKTCのAVSA-067(内径66.5mm)を使ってます。
あまり安いもの(質の悪いもの)を使うと、成形が甘かったり、クリアランスが大きかったりして、オイルエレメントに噛み込まないことがありますので、良いものを使ってください。
新しいオイルエレメントは、モノタロウブランドのMO-14-A。
安くて品質も標準的ということで、あと数個ストックしています。
なんか最初からゴムシールの部分に薄っすらと油がのった状態ですが、このまま付けても大丈夫なのかな。
一応、一般的な手順通り、廃油をゴムシールに薄っすらクルッと塗り付けます。
古いオイルエレメントを取り外した場所(自分の車は水冷式オイルクーラーが付いてますが、ついていないモデルもあります)からオイルがだいたい垂れなくなったら、新しいオイルエレメントを取り付けます。
最初は手でクルクルと回して取り付け、エレメントが取り付け面に当たったらレンチをかけて、1/4〜1/2回転、増し締めする感じ。
締め付けトルクは12.5±2N・m(整備解説書より)
エレメントを取り付ければ、樹脂製のカバーを何とかして元通りに取り付け、タイヤを付けて、ジャッキを下ろします。
そしてようやく新しいオイルを入れていきます。
今回も自分チョイスのオイルはコレ。
モリドライブの全合成油、レスキュー。
粘度は5w-30(サンバーは過走行・低年式車が多いので、もうちょっと固いめの10w-40とかでもいいのかもしれませんが…この辺はお好みで)。
このレスキューというオイルは、一般的な5w-30の範囲の中では、ベースオイルの配合を固めに設定しているそうです。
・圧縮回復によるエンジンパワーの回復
・エンジン内の摩耗摩擦を軽減
・エンジンノイズの軽減
・エンジン始動時の内部保護
という効果があるらしいです(この辺りはどのオイルでも謳ってそうな)。
成分的にはなんだかよく分かりませんが、「疲れたエンジンが生まれ変わる」そうで、古い車に良さげな感じがするので使ってます。
他は試したことないので比較レビューはできませんが、3L缶で3000円を切る値段(ホームセンター・ナフコ価格)の割には、全合成油だし悪くはないと思います。
Amazonの評価では★4.2でそこそこの高評価です。
サンバ―のEN07エンジンのオイル容量ですが、整備解説書によると
・AT車 2.5L(エレメント交換時2.7L)
・MT車 2.4L(エレメント交換時2.6L)
となっています。
AT・MTいずれも、上記の量を参考にオイルフィラーキャップ を外してオイルを注入し、オイルレベルゲージのFULLレベルになるように調整する、と指示されています。
つまりはオイルレベルゲージ優先です。
オイルレベルゲージは、刺さった状態から一旦引き抜き、先端に付いたオイルを拭き取って、再度最後まで差し込んでからまた引き抜きます。
引き抜いたゲージの先端に付いたオイルの切れ目がどこにあるかで、オイルパンに溜まったオイルの量を測るものです。
今回の場合だと、ウチのはATでエレメント交換もしているので、だいたい2.3〜2.4L入れたあたりから、チョイチョイ、オイルレベルゲージを確かめながら、ゲージの先から2つめの穴(チョボ)の位置(FULLの位置)になるまで入れます。
自分のサンバーさんは約2.6L入りました。
この辺は抜けた量などによって、多少左右されるかと思います。
オイルが規定量入ったところで、オイルフィラーキャップとオイルレベルゲージをしっかりと締めます。
あとはエンジンをかけて、ドレンやオイルエレメント周りにオイル漏れ等無いかを確認して、何もなければ、これにてエンジンオイル・エレメント交換作業は完了です。
※もし、オイル添加剤などを入れる場合には、添加剤の量も含めたオイル総量が規定量になるように調節して下さい。
オイル交換には、こんなもの↓もあれば便利です。
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ハザード増設/デフォッガー&AT POWER移設 その②
作業日 2020/09/06
走行距離 173,362km
T系サンバー初期型定番の、ハザードスイッチの増設と、それに伴うその他のスイッチの移設記事(その①)の続きになります。
記事の内容は、配線~スイッチ増設・移設になります。
準備段階(エアバッグ取り外し~コンビネーションスイッチ取り外し)の手順が読みたい方はその①↓へどうぞ。
tachigoke-works.hatenablog.com
今回の作業を考え始めたときには、ハザード増設用の割り込みコードの自作も考えましたが、純正コネクターを取り付けた増設用の割り込みコードを作ってヤフオクで売っている方がおられたので、買ってみました。
アプライドモデルA型~H型で対応しているそうです。
チョー便利!
ウチのサンバーさんはB型ですが、取り付け後は問題なく作動しています。
こんな感じでハザードスイッチとつなげます。
白飛びしていて見にくいですが、コネクターは↑の様に挿します。
次にセンターコンソールのデフォッガー&AT POWERのスイッチを取り外します。
これが、オーディオのフレームが邪魔で狭いうえに、各スイッチのコネクターの取り外しフックが両方のスイッチ同士で向かい合って設置されているので、取りにくいのなんの…。
各スイッチのコネクターを根性で取り外し、オーディオのスペースから出してみました。
こんな感じの位置関係になります。
フックの形状も参考になれば…。
ようやくセンターコンソールの二つのスイッチを取り外したはいいのですが、今度は暗くて奥の方がよく見えません。
コードがどのように取り廻されているのか見るために、メーター周りの内張りを取り外してみました。
外し方は簡単で、↑の画像では見切れてしまってますが、上側の矢印の付近にあるネジ2本を取り外し、内張り剥がしでクリッとやるだけ。
メーター側から光が入ってようやく分かったのですが、まず赤マルの部分でコードが白い樹脂製バンドでまとめられ、それがフレームにクリップ留めされています。
→手を突っ込んで何とか外しました。
それと矢印部分が2~3ヶ所あるんですが、これは青いビニールテープでまとめられています。
→手を突っ込んでむしり取ります。
また①の部分から奥(メーター裏方向)はコード自体が複雑に絡み合って、それが黒いビニールテープでグルグル巻きにまとめられて、それが奥の方まで続いています。
もはや、この黒いビニールテープより先は、コードの分岐は手を突っ込んでも無理そうです。
AT POWERとリアデフォッガーのコードを奥の方で上手く分岐してハンドル右側に持ってこれないか、と思っていたのですが、この段階でその考えはあきらめざるを得ませんでした。
コード延長作戦です。
スイッチのオスコネクターの、コネクターから3~4cmくらいの部分で切断し、ギボシのオスを取り付け。
家にあった巻きコードを、だいたい50~60cmくらいに、長さを揃えてカットして、両端にギボシのオスとメスをそれぞれ取り付けます。
それぞれのスイッチから出ているコード数が各4本なので、延長コードは合計8本作りました。
普通はプラスが来ているコードをメス、マイナス側をオスにするそうですが、バッテリーも外しているし、車外は雨なのに整備解説書は家の中…、確認もめんどくさくなって、プラス・マイナス関係なしに同じ側に同じ端子を付けました。
メーター左端から表にようやく出てくるくらいの長さの、ぶった切った後のコードにもギボシのメスを咬ませます。
あとは電源側から来ているギボシと、コネクター側の同じ色のギボシの間に延長コードをつなげていきます。
延長コードの両側に来るコードの色を間違えないように要注意です。
つないだコードを、メーター裏を通してハンドル右側に持っていきます。
↑の画像ではメーターの両肩にコードが乗っかっていますが、コードはスイッチごとにビニールテープで何か所かでまとめ、その束をメーター裏に落とし込んでいきます。
↑画像はブレーキフルードのリザーブタンクの蓋を外して、裏から見たハンドル右側のスイッチスロットのめくら蓋の裏側です。
今回はAT POWERとリアデフォッガーのスイッチを矢印のあたりに付けていきたいと思っています。
裏から押し出すと、蓋は簡単に外れますので、今回はハンドル側2ヶ所を外しました。
何かのコネクターが配線されていますが、これは何か分かりません。
本件とは無関係のコネクターになります。
延長コードをメーター裏に通せたら、コネクターをハンドル右側のスイッチスロットから出して、スイッチユニットと接続後、スイッチをスロットに押し込みます。
ブレーキのリザーブタンクが邪魔(と言うかスイッチユニットが大きくて)スペース的にはちょっとスマートではないですが、何とか収まりました。
純正パーツを純正スロットに移動しただけなので、表側から見た感じでは収まりは至極自然です。
イイ感じ。
ハザードスイッチも同様。
あとはハンドル類を逆順で元に戻して…
ネジが余らないことを祈るのみ…。
今回の作業は、得た成果の割に(よく言えば)達成感の大きい(悪く言えば手順が面倒な)作業でした。
ですが、ハザードスイッチがセンターに有るのと無いのとでは、使いやすさが雲泥の違いです。
電気的な作業がきちんとできるかどうか、ハンドルがちゃんと外れるかどうか、エアバッグが爆発しないかどうか、やる前は心配事が付きませんでしたが、結果的にやってよかったと思える作業でした。
ここまで読んでいただいた方は、都合約5,000字に渡る長駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
これに懲りず、他の記事もご閲読いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
その①も合わせてどうぞ~
tachigoke-works.hatenablog.com
ハザード増設/デフォッガー&AT POWER移設 その①
作業日 2020/09/06
走行距離 173,362km
※記事が長文になってしまいましたので、ふたつに分けました。
本記事の内容は、準備作業である、エアバッグ取り外し~コンビネーションスイッチのコネクターを外すところまでになります。
スイッチ類の増設移設そのものの作業はその②↓へどうぞ
tachigoke-works.hatenablog.com
今回は6代目サンバーの初期型では定番とも言える、ハザードスイッチの増設と、それに伴うデフォッガースイッチ、AT POWERスイッチの移設の作業です。
前々からやりたい、やりたいと思っていた作業ですが、電気系の作業であること、ハンドルや何やを外して、結構大掛かりな作業になることで、やりたい気持ちと面倒くさい気持ちとがせめぎ合って、なかなか作業に着手できませんでした。
でも運転していて、何度かこの使いにくいハザードを使わないといけない場面があって、やっぱり使いにくさを実感したので、ようやく重い腰を上げた次第です。
では作業開始!
まず、今回はハンドルを外す(=エアバッグを外す)作業がありますので、バッテリーのマイナス端子を外して、通電をカットします。
バッテリーの場所は今さらですが、TW系サンバーは助手席の下です。
バッテリーへのアクセスはこちら↓
tachigoke-works.hatenablog.com
バッテリーのマイナス端子を外せば、次に車体に残った電気を飛ばします。
エンジンキーをACCかONの位置まで回し…
ライトやハザードをオンにして、Youtube動画を数本見ながら数分間放置しておきます。
今回はこのAT POWERスイッチやリアデフォッガースイッチが取り付けられている位置に増設ハザードスイッチを取り付け、前述の二つのスイッチをハンドル右側の空きスロットに持っていく予定です。
電気を飛ばしている間に、オーディオの枠を外してオーディオを取っ払います。
新しい車体なら内張り剥がしで端を起こすと、すぐ外れます。
自分の個体は、何度も付けて外してしていますので、良くも悪くも手で簡単に外れてしまいます。
オーディオの取り外しはこちら
さて、(目で見て確認できるわけではないですが)車体の電気を飛ばせたら、↑の赤マルの5つのタッピングの⊕ネジを外します。
タッピングネジが外れたら、ハンドルコラムカバーの手前側が外れます。
必須ではありませんが、↑の赤マルのネジを外して、コラムカバー手前側を分離しておきます。
足元のエアコンダクト外します。
ダクト奥のステアリングシャフトに噛ませてある部分と、赤マル部分のダクトの接合部は手で引っ張ると外せますので、これも車体から分離させます。
ハンドル基部の左右にエアバッグ(ステアリングホイールパッド)を止めるトルクスネジがはまっています。
外すのにT30サイズのトルクスレンチが必要になります。
トルクスネジを外すとエアバッグを浮かせることができますが、まだコードでつながっています。
黄色と緑の、大きい方のコネクターを外すか、白と黄色の小さい方のコネクターを外すかすると、エアバッグを完全に分離できます。
大きい方のコネクターは、ミドリのレバーを端までスライドさせるととれるようになっていました。
ただ、端までスライドさせるのは、何かコツのようなものがいるようで、外すのに割と時間がかかってしまいました。
小さい方のコネクターは簡単で、矢印の位置辺りに千枚通しやピックツールのようなとがったものを軽く差し込んで、手前に引くだけです。
板状のストッパー(黄色の部分)が外れて、コネクターは簡単に分離します。
次にハンドルのセンターの17mmのナットを外します。
これはハンドルの位置がセンターだと、ナットに力が加えられないので…
自分はハンドルを右に切り、ハンドルロックを掛けました。
このナットはそこそこのトルクで締められていたようで、バキッという音とともに緩みました。
規定トルク:44±5N・m
このナットは、完全に外さず、外れる直前でかつネジ山がしっかりとかみ合っている場所で一旦止めておきます。
「ハンドルは嵌合がキツくて、なかなか外れない」そうで、ハンドルを外すのに専用の工具(ステアリングプーラー)などもあります。
専用の工具があれば、スムーズに外せるのでしょうが、それが無い場合は当然、力技になります。
大きな力でハンドルを引っ張り、外れた瞬間、勢い余って自分が引っ張っていたハンドルで自分の顔面を強打する、なんていう話はあるあるのようですね。
それを防止するために、ナットをストッパーとして使うのです。
ナットが緩んだらエンジンキーをキーシリンダーに差し込んで回し、ハンドルを少し右に回して、ハンドルロックを解除して、ハンドルをセンターに戻します。
そしてステアリングシャフトとハンドルにマーキング。
噛み合わせ付近が一段凹んでるので正確なマーキングがしにくいです。
マーキングが済めば先ほどのナットを、シャフトのエンド付近に取り付けます。
ようやくハンドルを取り外しにかかりますが、自分はステアリングプーラーなんて持ってないので、力技です。
ハンドルを左右から掴み、数回、左右交互に前後に押し引きしてみたら、自分のハンドルはあっけないくらい簡単に外れました。
ステアリングシャフトに残したナットを外し、ハンドルを取り除いたら、今度はステアリングコラムをシャーシから浮かせます。
↑の赤マルと左右反対側の矢印の部分にある、計4本のボルトを取り外します。
規定トルク:24.5±5N・m
ボルトを4つ外すと↑の様にコラムが手前に倒れてきますので、コラムカバーの上側を外します。
コンビネーションスイッチ(ウインカーとワイパーのレバーが付いたかたまり)の右下にあるコネクターを外します。
これもエアバッグを外した時と同様に
矢印の位置に千枚通しやピックツールなどを押し込んで手前に引っ張るだけで、プレートが外れてコレクターは簡単に外れます。
コンビネーションスイッチの奥の方にあるビスふたつを外します。
ここまで来てようやくコンビネーションスイッチを手前に浮かすことができます。
↑の赤マルで囲ったコネクターを外します。
作業がしにくければ、外したコネクタを辿っていくとすぐのところにある黒い樹脂製のバンドを外します。
中途半端で申し訳ありませんが、長くなりましたので記事をふたつに分けました。
続きはその②↓でよろしくお願いします。
tachigoke-works.hatenablog.com
読んでいただければ幸いです。